第9期 3年生 第6回「リノベーション」後期

3年生の第6回目は「リノベーション」の課題発表が行われました。
前回、講師のアトリエフルカワ古川泰司先生が改修設計されたお宅の改修前の図面が配られ、改修案を考えることが課題として出されていました。今回は実際に改修されたお宅にお邪魔させて頂き、クライアントさんも同席頂き講評会となりました。
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改修前の写真と要望事項を元に各々改修案を考えました。
改修工事の場合に新築と大きく違う点は、既存の構造体がある中で
工事に入る前に事前調査では見えていない構造体についても推測しながら
残すところと撤去しても大丈夫なところとを判断し
構造計画を考えながらより豊かな空間となるように空間のボリュームを考える
という点です。

工事前に不確定な部分もありながらも、限られた予算の中で計画を進めるには
やはり経験がものを言います。
古川先生の経験的な判断の感覚なども教えて頂きながら
各自の提案に対してアドバイスを頂きました。
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講評会の前後にはお宅を見学させて頂きました。
クライアントさんにどのように要望伝えたのかなど、お話を伺うこともできました。
自分の案と何が違うのか、実際のスケール感覚も体験でき、
より実践的な学びの機会になったことと思います。
場所を提供して頂きましたクライアントさんには長時間に渡りお付き合い頂き、
感謝の気持ちでいっぱいです。どうもありがとうございました。

また、講評会にはスペシャルゲストとして猫ちゃんも参加してくれました。
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工藤夕佳/mokki設計室


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# by iezukuri-school | 2017-11-13 19:27 | 3年の授業風景 | Comments(0)

第9期1年生第5回「歴史から考える」

第5回は第1学年では初めてとなる見学+講義、小金井市にある江戸東京たてもの園を訪れました。担当講師は山本成一郎先生、石黒隆康先生。そして特別講師は日本近現代建築史にお詳しい建築史家の米山勇先生をお迎えしました。

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たてもの園を訪れたことのある建築設計者は多いと思いますが、米山先生の講義を聴きながらの見学は時代背景や物語が見えるようです。また建築史家が歴史に残る建築家の建築を読み解く、、、まるで探偵のようなのですが、名建築に謎ありということでしょうか。

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かなりの大雨で傘をさしながらの講義でしたが、講義に惹き込まれて、雨も苦にならない貴重な時間を過ごせました。

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写真:山本先生、小野



小野育代/小野育代建築設計事務所


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# by iezukuri-school | 2017-11-01 10:16 | 1年の授業風景 | Comments(0)

第9期2年生 第5回「建具」

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10月21日(土)は、家づくり学校2年生の第5回目『建具』の授業でした。

引率講師は、家づくりの会の松本直子先生。
はじめに訪れたのは、埼玉県狭山市にある『阿部興業 狭山中央研究所』さん。
今年7月に開設された新しい施設です。
建具の知識向上の場を提供するモックアップ展示、製品性能を試験で実施し、
各評価試験に備えて基礎データを充実させる製品試験室を備えています。

建具に求められる性能として、断熱、気密、水密、耐風圧、耐火、防犯、耐久、安全、耐震、遮音といったことが考えられます。これらのことは、建築基準法、住宅性能表示制度、公的仕様書、業界ガイドラインでも示されていますが、
ものづくりが規格化されていく流れの中で、その原点に立ち返ることも重要であり、
こういった性能についても我々設計者は無関心ではいられません。

腰を据えた講義を伺った後、いよいよ試験室の見学です。
研究所のため写真NGであり、詳しくはお伝えすることはできませんが、
全16種類の試験及び施工方法を検討できる設備を備えておりました。
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続いて向かったのは、埼玉県熊谷市にある建具屋『利光』さん。
NC加工機が整い、フラッシュと無垢の両方、
さらには防音や防火といった特殊建具を得意としています。
NCというのは、ナンバーコントロールの略で、コンピューター制御された機械のこと。
導入コストは高価ですが、作業効率が向上しますね。
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鉛を扱う様子、病院のX線室の扉に仕込まれます。
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次に向かったのは、埼玉県比企郡ときがわ町にある建具屋『下雲木工所』さん。
ときがわ町は「建具のまち」で、町内には70件程の建具屋さんがあるそうです。
その中でも下雲さんは、無垢の建具、格子、障子、框戸を得意としており、
全て受注生産の建具を扱っています。
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墨付け、ホゾ加工が終わり、次の工程を待つ部材。職人技が光ります。
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最後に訪れたのは、東京都昭島市にある建具屋『荒川木工所』さん。
先の見学先で質問や解説に熱が入り過ぎ、、、
すっかり日が暮れての遅い時間の到着となってしまいました。
手づくりの建具を全般的に得意としているのですが、限られた時間ですので、
障子に的を絞り、その形状や組手のことを分かりやすく教えてくれました。
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家づくりの会の木製防火建具研究会と一緒に木製防火建具の開発をした建具屋さんです。
その建具の仕掛けを説明している様子。
建築家の建具らしく框が細い、隠し框、機能とこだわりが詰まった美しさ。
モックアップなので小さなサイズですが、最大w2.85m×h2.40mで認定を取っています。
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この防火建具の凄い所は、デザインだけではありません。
一部のメーカーでも木製防火サッシを生産していますが、それはそのメーカーでしかつくることができません。それに対しこちらは、どこの町場の建具屋さんでもつくれる仕様、認定の取り方になっており、技術のオープン化を目指しています。
素材についても、杉以上の密度であれば何でも使えます。

この開発が始まって10年程、ようやく実現できるようになった訳です。
町場の建具屋さんの元気を取り戻すことに寄与できると良いですね。

建具屋さんに足を運んだことのある設計者は少ないのではないでしょうか、、、
今の住宅で使われている殆どの建具は既製の工業製品であり、技術が衰退しつつあります。
特注品と既製品、手加工と機械加工、伝統的なものと現代的なもの、どちらが良いということではなく、相互の良い所を活かすことの大切さを学んだ一日となりました。

根來宏典/根來宏典建築研究所
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# by iezukuri-school | 2017-10-27 06:03 | 2年の授業風景 | Comments(0)

第9期 3年生 第5回「リノベーション」前期

3年生の3つ目の課題となる「リノベーション」の前期講義が行われました。
講師はアトリエフルカワ 古川泰司先生です。
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住宅ストックの増大が問題となっている昨今、
既存住宅のリノベーションがマスコミでも取り上げられることが多くなりました。
前半は設計ってなんだろうという視点からスタートし、リノベーションの背景・問題点、
空き家問題まで、リノベーションを取り巻く環境について講義して頂きました。
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後半は古川先生が実際に改修設計された住宅の工事前の図面を見ながら問題点を各自洗い出し、全員で問題点について話し合い、その後実際にどのように問題が解決されたのか工事後の図面・写真とともに解説して頂きました。

リノベーションとは提案力と技術力。
現在の暮らし方を把握し、より快適な暮らし方を提案する提案力とともに提案を実現するための正しい現状の劣化状況等の把握と補修補強の適切な判断が必要とされる技術力を合わせ持つことが必要とされることを実例とともにお話頂きました。

次回までの課題は古川先生が改修設計された住宅の工事前の図面と写真を元に改修案を考えます。
課題発表は課題となっている住宅にて行います。
みなさんの提案が楽しみです。

講義に引き続き、懇親会も二次会まで大いに盛り上がりました。

工藤夕佳/mokki設計室
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# by iezukuri-school | 2017-10-09 19:36 | 3年の授業風景 | Comments(0)

第9期2年生 第4回「瓦」

9月16日(土)第4回目「瓦」の授業のレポートです。
講師は徳井正樹先生と屋根舞台という瓦製造、瓦職人のチームの世話人代表、小林保先生です。

今回の授業の出発点は高崎駅。みんなで車を出し合って移動します。
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先ず伺ったのが、徳井先生設計の「花扇」。
地域に根差したお花屋さんで、ここでは「離瓦」という瓦を放熱板としてとらえ考え出された新しい工法で屋根は葺かれています。
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その次に伺ったのは、「能瓦」で葺かれた家を見学。この瓦も江戸中期の十能瓦として伝わっていた瓦を現代に合うように復刻されたそうです。
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その後、徳井先生のご自宅にうつり、ミニ講座。
地球温暖化による夏場の温熱環境の変化に瓦を活用することに至った経緯やご自宅の建設時のお話しや地域の事など、とても内容の濃い講義。
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まだまだ続きます。次は小林先生のご自宅に移り、お昼ご飯のお弁当を食べながら、小林先生のお話しを伺います。
自らも屋根に上り瓦を葺く職人さんとして、設計者に対する考えをお聞き出来ました。
小林先生は屋根舞台というチームを組んで徳井先生と一緒に離瓦や能瓦など創作し甍賞の金賞も受賞され新しいことへチャレンジした時の苦労話や、
職人へ依頼する際の極意など、設計者として為になるお話しを伺いました。
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群馬県甘楽町は、富岡製糸場と深い繋がりがあり、製糸場を建設する際に必要ととなるレンガ、瓦はほとんど甘楽町で作られたそうです。
だるま窯や、トンネル窯も見学し、最後の締めくくりは、改修中の富岡製糸場へ。
瓦の屋根工事も担当されている小林先生よりレクチャーを受けながらの見学はまた違った見え方のする行程となりました。
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今回の見学で地域で活動する建築家の素材に対する向き合い方、どっぷりと浸かることも必要だと実感いたしました。
福田隆一/福田建築設計事務所

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# by iezukuri-school | 2017-09-27 19:14 | 2年の授業風景 | Comments(0)


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