第11期2年生 第3回目「石(鉄平石)」

2年生3回目の講義は「石(鉄平石)」です。
講師は福田建築設計事務所 福田隆一先生と日頃石材を多く使っている根來宏典建築研究所 根來宏典先生。現地で案内いただいたのは藤森鉄平石の細田さんです。

鉄平石は古くから住宅でも使われる事の多い国産の石材です。
私たちは全国一の産出量を誇る信州諏訪地方に訪問し、採掘場の他、鉄平石を実際に使った建物の視察を行いました。
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鉄平石は、およそ2400万年前の八ヶ岳の噴火によって生まれました。地下のマグマが地表近くまで上昇し冷えて固まる時に厚さ数センチの層状の「板状節理(ばんじょうせつり)」 と呼ばれる石目が形成されたと言われています。私たちが目にする鉄平石の厚さはその板状節理の厚さによるものです。
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上写真:職人さんが板状節理を見極め手作業で石を層状に割って行きます。

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上写真:「板状節理」分かりますか?

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上写真:鉄平石を使った石屋根の集落視察

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上写真:茅野市にある『神長官守矢資料館』設計は藤森照信氏+内田祥士氏。
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自然素材である石はひとつひとつ異なる為、タイルの様にサンプルと同じ物が現場に納入されてくる訳ではありません。仕上がりも石を貼る職人の技量に大きく左右されてしまい私達の日頃の設計において扱いが難しい側面があります。
しかし、私たちは自然素材からしか生まれない唯一無二の存在感を知っています。
この扱いの難しい自然素材を自由にデザインの現場で使う為には、その素材の事を良く知らなければなりません。今回私たちは産地に赴く事で長年鉄平石に向き合ってきた細田さんや職人さん達から直接教えを請う事が出来る貴重な経験が出来ました。



by iezukuri-school | 2019-07-27 21:23 | 2年の授業風景 | Comments(0)


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