第15期第1学年第1回「住宅設計とは」
家づくり学校第15期が始まりました。
先日は1年生の第1階の講義が開催されました。今期も多くの受講生に参加いただいております。
第1回目の講義のテーマは「住宅設計とは」。講師は、泉幸甫先生、松澤静男先生、石黒隆康先生、萱沼宏記先生です。
建築家が住宅を設計するとき、プロジェクトの進め方や、設計のプロセス、クライアントとの向き合い方、施工者や職人との付き合い方など、千差万別で、それぞれの手法を持っています。
今回は年代の異なる住宅設計者4名にお話ししていただきました。
最初は家づくり学校校長の泉幸甫先生のお話です。泉先生のルーツや3人の師のお話、旅の話、出世作である泰山館の設計の話など多岐にわたりましたが、そのすべてが今の泉先生の建築作品=建築家としての生き方に繋がっているということでしょう。
2人目は石黒隆康先生のお話。石黒先生は若くして独立され、初期に入所した現スタッフとずっと一緒に仕事をされている建築家です。
石黒先生の数年前の仕事で、ご夫婦そろって視覚障害のある方々の住まいの設計プロセスのお話がとても印象的でした。
図面を見ることができない建主に我々設計者が伝える手段とは何か、できることは何か、考えさせられました。
3人目は松澤静男先生のお話。松澤先生は日本の林業を知ることから住宅設計を考えて来られた建築家です。
今では地域の西川材に精通する建築家として精力的に活動されています。
4人目は萱沼宏記先生のお話。萱沼先生は独立して最初に手にした大きなプロジェクトで、困難を乗り越え完成させた作品(西伊豆の家)は、新建築に掲載されCM撮影にも使用されるなど、出世作となりました。
萱沼先生は建築家として目指すものを「自己実現」「社会的評価」「職業として(経済的)」というくくりでわかりやすく説明してくださいました。
また萱沼先生が図解してくれた設計事務所の経営の在り方などについても、興味深いものでした。
最後は泉校長を司会として4名の建築家のそれぞれの考え方についてのトークもお聞きすることができ、脚本の無い建築家の生の声は貴重なお話でした。
講義のあとは恒例の懇親会が開催され、こちらも大変盛り上がりました。
それでは1年間よろしくお願いいたします。
島村香子/島村香子建築設計室
NPO法人・家づくりの会が運営する「家づくり学校」の専用ブログです
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