カテゴリ:未分類( 27 )

第6期 2年生 第8回 「古建築」

1月18日(土)は2年生今期最後となります「古建築」の授業が行われました。
毎年国宝の建築を含めて幾つかの建築を観て廻ります。

今年は北鎌倉駅に隣接する円覚寺からスタートです。天候に恵まれたなか、
総門に25名が集合しました。

b0186729_1255690.jpg

今回の引率講師は山本先生と石黒先生になります。
スタッフを福田さんと当方杉浦が務めさせていただきました。

また山本先生の計らいによって「文化財保存計画協会」の代表であります
矢野和之先生が特別講師を引き受けてくださることになりました。

普段知り得ないお話しが伺えることに期待が高まります。
更に今期は特別メニューが続きますがそれは追々…。

b0186729_1262598.jpg

ご住職様の案内により、国宝「舎利殿」(推定:鎌倉時代末~室町初期)に
早速向かいます。円覚寺の奧の方に位置するため、山門、仏殿、大方丈、
妙香池と、順次横目に緩やかに登って行きます。

b0186729_1264276.jpg

通常はここより先には立ち入ることができません。
ちなみに年間では、お正月の三箇日、五月の連休日、十一月の宝物風入れ
の行事の際には開放されるようです。

b0186729_12747.jpg

舎利殿の美しいプロポーションや軒先のラインを眺めつつ、先生の貴重なお話
に聞き入っている情景です。

b0186729_1272675.jpg

b0186729_1274686.jpg

その後は各自、先生に質問を投げかけたり説明を伺いながらじっくりと拝観さ
せていただきました。
ここでは詳細内容を書くスペースはありませんが一つだけ、

b0186729_127595.jpg

2層の屋根をもちますが下層に見られる和様の並行垂木に対し、上層の垂木
は建物の中心から放射状に架けられている、禅宗様の「扇垂木」を見ることが
できます。ダイナミックかつ大らかさを感じますね。

b0186729_1281612.jpg

拝観中はお隣の禅堂や正続院から読経が境内一帯に響き渡っていました。
日常の修行中のなかでご開放くださいましたことと、このような大変貴重な機
会を与えてくださいましたことにとても感謝しました。

b0186729_1283155.jpg

鐘楼にて鐘を突きつつ般若心経を唱えるお坊さんの声の波動を感じながら
舎利殿を後に。

b0186729_129288.jpg

そして場所を移してお茶のおもてなしを受けました。ここでも話は続きます。

b0186729_1291652.jpg

その後、妙香池(建武2 1335年)を経て大方丈及び庭園へ。

b0186729_1293393.jpg

(苔)

b0186729_1294828.jpg

仏殿(昭和39年再建)の側らを経て山門(重要文化財:天明5 1785年)まで、
貴重なお話しを伺いながら下りて参りました。

ここで午前の部は終了です。



午後は北東へ大移動しつつ各自昼食を済ませて三溪園へ。
会の諸角先生の計らいにより、三溪園を管理されています吉川利一様に普段
公開していない建物のうち数棟の内部をご案内いただく機会に恵まれました。

b0186729_1210193.jpg

先ずは臨春閣(重要文化財:江戸時代 慶安2 1649年)数寄風書院屋造りの
別荘建築内部をご案内くださいました。

b0186729_1210451.jpg

b0186729_13225871.jpg

一部しかお伝えできませんが見所満載です。

b0186729_1211288.jpg

b0186729_12111720.jpg

ここでも吉川様はじめ各講師から興味深い話を伺うことができました。

b0186729_12113757.jpg

こちらは臨春閣第三屋2階「村雨の間」でのベストショットです。

b0186729_121154100.jpg

障壁画共に名称の通り、雨がテーマになっているとのこと。

b0186729_12121042.jpg

雨戸はコーナーで90度回転して納まり、三方が開放される仕組みです。
三溪園内の各建物からは塔が望めるように配置されています。

こけら葺きの屋根に降雨点のラインが伺えます。降雨時に屋根から滴る水を
室内より風景と共に愉しむ贅沢な時間を想像しました。

b0186729_12123352.jpg

参考までに、こちらは下見時に撮影した臨春閣第三屋の外観です。
軒樋は1階の庇にのみ設けられていることが解ります。

b0186729_1134723.jpg

第三屋2階から、これまで内部を拝観してきた第二屋の外観を臨むと、
こちらは池面側の一辺のみ軒樋の無いことを発見しました。

b0186729_1212566.jpg

臨春閣の外観を眺めつつ園内を移動します。外はうす暗くなりはじめ大変寒
くもなって参りました。(ちなみに右側から 第一屋 第二屋 第三屋 となります)

b0186729_12131591.jpg

そして聴秋閣(重要文化財:江戸時代元和9 1623年)に到着です。
京都二条城内にあったといわれる楼閣風建築になります。

この愛らしいスケールに上下階のボリュームバランスやプロポーションの良さ。
風で飛ばされてしまいそうな華奢な部材構成に緻密な意匠。
内部の拝観を心待ちにしていました。

b0186729_12133487.jpg

人が入るとそのスケール感が解ります。入口は杉板の四半敷きでした。
下見時に外部より船着きを彷彿させる意匠を感じておりましたが、ここは舟入
の間と呼ぶそうで、京都・二条内にあった際には水辺に建てられており船で出
入りしたのではないかということでした。

こちらは定かではありませんが体感した印象では、この浮造りのような荒床の
ような杉板の表情が水面を見立ており、内部にて箱庭的に愉しんだのではな
いかと思いました。

b0186729_12135774.jpg

ここでも古川様より大変丁寧なご解説をいただきました。

b0186729_12141798.jpg

この愛らしいスケールのなかにはこれでもかとばかりに要素や遊びが詰め
こまれていますが、不思議と共存しています。各部、全体のプロポーション
の成せる技ですね。

b0186729_12143587.jpg

b0186729_12145435.jpg

古川様お勧めの奥の遊歩道からのアングルです。
ポツンと据え置いたかのような、箱庭的な愛らしさを外部にも感じました。

今回は人数的な問題もあり残念ながら2階に入ることはできませんでした
が充分満喫させていただきました。
2階からの三重塔への眺望を想像しながら聴秋閣を後にします。

b0186729_12152495.jpg

拝観した臨春閣の2階は雨戸に覆われていました。閉園時刻はいつの間に
が過ぎていましたが、白雲邸(大正9 1920年)も拝見させていただくことに。

b0186729_12154626.jpg

b0186729_1216321.jpg

b0186729_1216228.jpg

b0186729_12163450.jpg

予定時間を大幅にオーバーしてしまいました。
吉川様、本当にありがとうございました。


b0186729_12182621.jpg

外はすっかり暗くなっています。
これにて2年生の今期最終講義修了です。


スケールは異なれども、プロポーション及びバランスが保たれていれば、大
小はさほど問わずに違和感のない空間が保たれるということを再認識する旅
となりました。

乳幼児と幼児を抱える現在、建築を充分に堪能する機会をなかなかもつこと
ができずにおりましたが、大変贅沢な時間を過ごさせていただきました。


b0186729_12212151.jpg

園内の帰路、振り返ると松そして三重塔のシルエットが大池にもほのかに映り
そこには何ものにも代えがたい世界が広がっていました。




b0186729_12214346.jpg

その後は中華街へ。
b0186729_12215873.jpg

最後に相応しい?懇親会となりました。



充総合計画/杉浦 充
[PR]
by iezukuri-school | 2015-01-20 12:24 | Comments(0)

第6期 3年生「形態」(後半)

1月18日(日)は家づくり学校3年生「形態」後半の授業でした。
講師は泉幸甫建築研究所の泉先生です。
最終回は、課題の発表会です。

b0186729_11474484.jpg

発表は、図面と模型でプレゼンします。



講評を受け、講義後半はそれぞれの案をリニューアルすることに取り組みました。

b0186729_1149521.jpg

一人一人、エスキスを受けている様子です。真剣な様子が伝わってきます!



課題を通して、建築空間の試行の仕方やヒントなど、多くを学びました。
講義は終了しますが、最後にリニューアル案の提出があります。
みなさん、お忙しいと思いますが、頑張って下さい!

最後に来期、最終学年のスタジオコースへ向けてのお話がありました。
その後は今年度最後の懇親会、多岐にわたる話題で、大いに盛り上がりました。


(写真:赤沼修さん、小野)


小野 育代/小野育代建築設計事務所
[PR]
by iezukuri-school | 2015-01-20 11:57 | Comments(0)

2年生第6回「左官」

家づくり学校6期二年生の第6回見学「左官」が11月22日(土)に行われました。

3連休の初日で、しかも暖かい一日となりました。
ほぼ屋外での授業でしたので、とても良い環境の中で一日を過ごせました。

場所は中野区東中野にある「富沢建材」で、左官のメッカと言われているほど、ここにはあらゆる種類の左官材料が揃えられています。また、全国からも有名な左官職人が多く集まって来ては勉強会なども行われている所です。
b0186729_1322486.jpg

今回も富沢建材の富澤英一さんのご協力のもと、これからの左官業界をリードしていく若手左官職人の上遠野健吾さん、古川元章さん、清水友宏さん、大場慎吾さんから、実際の左官体験を行いながら、調合の仕方や塗り方について、とても丁寧な指導を頂きました。

b0186729_13233134.jpg

左官は、土塗りと漆喰に大きく分けられ、それぞれ基本となる材料のもと調合し、水でこねていきます。土といっても白土、黄土、稲荷山黄土、本聚楽土、木節粘土、赤錆土や京錆土をはじめ数多くの種類があり、それらの特徴や他の材料との調合、コテの技術など、追求すればするほど奥深い世界が広がっています。

「左官」の世界でも工業化の波のもと、経済性や効率性が優先されるようになってきています。そして、既調合の製品を使うことも多くなっていますが、既存の枠組みに収まるだけでなく、独自の世界を築いていくことに左官の楽しさや可能性があるということです。

今回は「掻き落とし」と「漆喰」を実際に塗らせてもらいました。
尺角のパネルにネタをコテで押し広げていきますが、想像以上の難しさでした。

b0186729_13242940.jpg

b0186729_13244537.jpg

富沢建材には、全国の左官名人の手によるサンプルも多く展示されていますし、材料や道具も豊富に取り揃えています。自分で何かやってみようと思ったら、是非とも相談されてみてはいかがでしょうか?
b0186729_1325534.jpg

b0186729_13251934.jpg

皆さん、今回はお疲れ様でした。
次回の見学もよろしくお願いします。

(有)宮野人至建築設計事務所  宮野人至
[PR]
by iezukuri-school | 2014-11-25 13:26 | Comments(0)

2年生第5回「古材・再生素材」

家づくり学校第6期2年生の第5回見学「古材・再生素材」が10月18日(土)に行われました。

この日は、ここのところ続いていた週末の天候不順もなく、気持ちの良い一日でした。

10:00に松原団地駅に集合後、タクシーに分乗し、埼玉県八潮市にある㈱ギプロに向かいました。

おなじみの白衣一行の到着です。
b0186729_17584681.jpg

b0186729_17593229.jpg

ここでは廃石膏ボードのリサイクルを行っていました。持ち込まれる廃石膏ボードの品質や状態により、受け入れ可能なものは破砕と異物除去の工程での厳しい選別工程を経て、石膏粉末と紙に区別してストックし、石膏ボードや紙の原料としてメーカーへ納入しています。

持ち込まれた廃材の保管場所は白く煙っていました。
b0186729_1759076.jpg

新築現場での端材は良い状態で受け入れられ、リサイクル率も良いそうですが、解体現場から出る廃材のリサイクル率は正確には把握できていないということで、さらに行き先不明のものは40%ほどになるとのこと。こうした工場とその処理能力はまだまだ不足しているのが現状ですが、地球環境について、資源の活用という視点から見れば有効だと思うと同時に、適切かつ透明性のある制度運用や情報公開、維持管理の必要性を感じました。
そして、我々が身近に使う石膏ボードのその後の始末について、改めて考えさせられるものともなりました。
b0186729_180594.jpg



その後、葛飾区へ移動し、古材・古建具を扱っている柳沢商店へ行きました。古材・古建具・古民具など、商店の中にはそれらが手入れをされて溢れんばかりに並んでいました。
b0186729_1802689.jpg

b0186729_1803817.jpg

古材には、長い時間を経て醸し出される、簡単につくりだすことは出来ない存在感や風合い、歴史という魅力があります。同時に、運搬や保管、劣化診断など、古材を活用していくにはいくつかのハードルもあるのが事実です。

それでも、古材の利用は伝統や技術の継承、さらに言えば、すでにその渦中にある資源や環境の問題にも寄与することになり、そこから得られるものも小さくはないのだと感じました。



最後に川崎市へ移動し、安井正先生設計の「保科邸」を見学しました。
b0186729_1805631.jpg

どこかの旅館に来たような、新築でありながらも、すでに何年もの歴史が積み重ねられたような空間でした。新しいものと古いものが違和感なく融合されていて、手間ひまはとても掛けられているはずなのに、決して特別なことはしていないのだよと訴えかけてくるように思われる住宅でした。また、住み手の住まい方もとても素敵で、あちこちにこだわりの設えを見ることができました。
b0186729_181630.jpg

b0186729_1811617.jpg



今回伺った場所で、それぞれに人間と社会との関係について考えさせられ、私たちの暮らしが成り立っていく上でのいくつかの課題について考えさせられました。

皆さん、懇親会も含めて今回も大変お疲れ様でした。
次回の見学もよろしくお願いします。

(有)宮野人至建築設計事務所  宮野人至
[PR]
by iezukuri-school | 2014-10-21 18:02 | Comments(0)

第6期 2年生 第2回 「家具」

6月28日(土)は2年生の第2回「家具(鉄材・木材)」の授業がありました。
引率講師は、赤沼修先生と当方、杉浦充がスタッフ兼任で行わせていただきました。
東急多摩川線「矢口渡」駅に集合してスタートです。

b0186729_15132947.jpg

都内では貴重になりつつありましょうか、駅舎及びホーム上屋も木造です。
積まれた大谷石もいい味を醸しだしていました。

昔は必ずといっていいほど水飲み場がホーム内にありましたが、
今ではこれも失われつつありそうです。なんとここは陶器製でした。
また、その右側に続く木製の壁面一体型のベンチもホッとする情景ですね。


さて、はじめから脱線してしまいましたが、先ずは金属金物の製作を行う「大井工場」
さんへ徒歩で向かいます。
かの、イサム・ノグチの一連の作品であったり、アントニン・レーモンドや吉村順三など、
歴代の建築家の作品に代々関わってきたとても歴史のある会社です。

b0186729_15143374.jpg

明治24年の錺職を営まれていたご先祖様から数えて4代目にあたります
大井光太郎さんに、会社の歴史から過去に実際に製作した事例写真とともに、
各金属素材の特性やその物の造り方を、偉人らのエピソードも交えつつお話しいただきました。

当方も家具等を製作いただいておりますが、この会社をご紹介いただいた建築家の
宮原輝夫さんにも特別ゲストとして参加いただき、建築の金属部分であるサッシからコート
掛けに至るまで大井工場さんとのお仕事についてお話しいただきました。

b0186729_15151830.jpg

多くの加工機械がありますが、こちらは金属を曲げる機械です。
実際の仕組みを語っていただいています。

b0186729_1516441.jpg

大きなサッシや扉,手摺りから、小さなものはこんなものまでも…設計者のイメージを実現
するための具体的な方法にはマニュアルはありません。現在の機材や今までの経験に
技術が伴って、あらゆる方法を思考します。
ほんの一部しかお見せできませんが、美を追究するあまり、想像を絶するような工程や
時間をかけて造られたものまで多くの貴重なお話しをいただきました。
b0186729_15163124.jpg



次はバスで1号線を北上し、ミネルバ本社及び関連会社のエリアントへ向かいます。
何れも、ソファや椅子等の製作や修復に長けており、アルフレックスやカッシーナ等の
ライセンス生産なども行っている会社です。

先ずはエリアントにて副社長の宮本茂さんにレクチャーいただきます。

b0186729_15164827.jpg

クッション材には伝統的な椰子から現代のウレタン素材、そして金属のスプリングまで
用途に応じて様々な組み合わせが行われます。

b0186729_1517770.jpg

皆さん内部の構造に興味津々です。

b0186729_151721100.jpg

こちらはメンテナンス中の椅子ですが造形が目にとまりました。
金属フレームを用いることでデザインの可能性が広がりますが、この工場は木材の加工
専門ですので、金属部分の製作は、先の金属加工専門の工場とのタイアップによって一つの
ものが出来上がる訳です。

奧にはかのバルセロナチェアが内部のクッション下地が剥き出しにのまま置かれていました。
仕上げの皮の傷みが進み、新しいものに張り替えるとのこと。

b0186729_15174627.jpg

上階に上がりミシンが沢山並んだ部屋に移りました。先程のバルセロナチェアーの意匠
を忠実に再現するために合皮で試し縫いされたものが左手前に置かれています。
下段の写真は本物の皮革とリアル合成皮革(PVC)に実際に触れて違いを確かめている
ところです。見分けがつきましたでしょうか?


最後にミネルバ本社へ徒歩で移動します。
b0186729_15181752.jpg

代表者である宮本茂紀さんは「黄綬褒章」も受章していらっしゃる方です。

b0186729_15182948.jpg

とある良家に受け継がれる100年以上前に造られた椅子の修復について、
スライドを用いてエピソードを交えながらお話しいただきました。
卓上には実際に修復中の実物が置かれています。

b0186729_15192085.jpg

部屋の周囲には数々の著名建築家やデザイナーによる椅子が並び、
それらに座って講義を受けることに。
写真はそのなかの一つですが、こちらは今話題の女性建築家
ザハ・ハディッドのデザインによる椅子でした。


この場では各詳細内容はとても紹介しきれません。ご興味をお持ちの方は「家づくり学校」
を実際に体験してみてはいかがでしょうか?
実際の加工現場の体験は今後の設計やデザインにとても役に立つことでしょう。


そして、お決まりの懇親会へ。

b0186729_1520021.jpg

「家づくりの会」会員である建築家の吉原健一さんと協働されている恵美子さん(奥様)が、
最終会場から徒歩圏内ということもあって、ご自邸兼設計事務所を開放していただくことに
なりました。

狭小敷地ながらも数々の工夫により、開放的で魅力的な心地良い住まいを体感する機会に
恵まれました。
限られたスペースですがとても素敵な路地をもつアプローチですね。

b0186729_15202630.jpg

当方は半地下の妙に落ち着く事務所のテーブルにて、吉原ご夫妻の美味しい手づくりの料理と共に、
深夜まで居座ってしまいました。



充総合計画/杉浦 充
[PR]
by iezukuri-school | 2014-07-01 15:21 | Comments(0)

3年生第8回「工法(後半)」

b0186729_17113522.jpg

1月19日(日)は、家づくり学校3年生の授業、藤原昭夫先生による『工法から考える』でした。

講義と課題出題の前半と、その講評会の後半との2回1組となっており、今回はその後半。
前半のお話は、コチラ≫

「社会や住宅での着目点と、提案したい行為又は工法や仕様開発」という課題を
各自が発表し合い、それを元に討論形式で授業は進められます。

キッチンや素材など、すぐにでも住宅設計に活かせ、特許が取れるような提案、
国産材を活かしたり、職人不足を解消する建設システムの提案や、
さらには高齢化社会への不安解消といった、国会議員になって是非実現して欲しい提案まで、
どれも独自性があり、多岐に渡りました。

藤原先生が最後に纏められた「何故、社会的観点と自己の感性からの開発を協調するのか」という
お話は、大変興味深かったです。
動機がハッキリしていることが重要だそうです。
それがないと、継続性や、そのパワーは生まれません。
「自己の感性が独自性と主体性を育む」というのは、まさにその通りだと思います。

これで、家づくり学校3年生の今期の授業は終了です。
熟練した講師陣とともに考える授業は、とても有益だったことと思います。
来期も新入生の募集をします。2月下旬に募集開始予定です。
ご興味ある方は、この家づくり学校公式ブログを要チェック。コチラ≫

根來宏典建築研究所/根來宏典
[PR]
by iezukuri-school | 2014-01-28 17:17 | Comments(0)

家づくり学校1年 第6回「木から考える」

11月25日(日)は家づくり学校1年生第6回目の講義、
「木から考える」が行われました。
講師は山本成一郎さんと、松本直子さんです。
b0186729_1105970.jpg


先ずは松本先生から。
b0186729_1165617.jpg

ご自身の約17年前の独立後に最初に関わったリーフォームの話
にはじまり、既製品との関わりのなかでどのように木と向きあって
来られたかを、木材の基本的特性を踏まえたうえで、現在までの
美しい設計事例写真とともにお話しいただきました。
b0186729_112972.jpg

「子供達が何の木なのかを、少なからず分かるように」という言葉
が印象的でした。

その他にも、準防火地域内でも使用可能な木製防火戸の開発へ
のとり組みや、丸太買いによる「くるみ」の床材のお話し等、興味深
い内容だったと思います。


次は山本先生です。
b0186729_11284275.jpg

「木の使い方」と題して、

①積む
②組む
③削る
④剥ぐ(片ぎ)
⑤曲げる
⑥二次製品(ハイブリッド)

という、解りやすいカテゴリーを提示され、日本の伝統的な木造建
築の資料や現在までの氏の仕事の写真を基に、実際に図解しなが
ら解説いただきました。
b0186729_1137742.jpg

伝統構法から炭素繊維の技術まで、木材の可能性を感じていただ
ける大変有意義な講義だったのではないでしょうか。


(充総合計画/杉浦 充)
[PR]
by iezukuri-school | 2013-11-25 11:38 | Comments(0)

2年生第5回「左官」

家づくり学校第5期二年生の第5回見学「左官」が11月16日(土)に行われました。


場所は中野区東中野にある「富沢建材」で、左官のメッカと言われているほど、ここにはあらゆる種類の左官材料が揃えられています。また、全国からも有名な左官職人が多く集まって来ては勉強会なども行われている所です。

今回は、富沢建材の富澤英一さんのご協力のもと、これからの左官業界をリードしていく若手左官職人の上遠野健吾さん、古川元章さん、清水友宏さんから、実際の左官体験と共に貴重なお話を伺うことが出来ました。

b0186729_1516525.jpg



左官は、土塗りと漆喰に大きく分けられ、それぞれ基本となる材料のもと調合し、水でこねていきます。土といっても白土、黄土、稲荷山黄土、本聚楽土、木節粘土、赤錆土や京錆土をはじめ数多くの種類があり、それらの特徴や他の材料との調合、コテの技術など、無限の可能性を感じずにはいられませんでした。

b0186729_1516527.jpg


現在では、調合された既製品を使うことが多いが、既存の枠組みにからめ捕られるだけでなく、独自の世界を築いていくことに左官の楽しさ、奥深さがあるというお話は、我々の胸に強く響きました。

b0186729_15201137.jpg


今回は「掻き落とし」と「京錆土」、「漆喰」を実際に塗らせてもらいました。
尺角のパネルに塗っていくなかで、ネタをコテで押し広げていきますが、これがとても難しく、思うように仕上がってくれません。職人さんの熟練の技に改めて感動を覚えた瞬間です。

b0186729_15175194.jpg

b0186729_1519887.jpg


「左官」の世界は日進月歩であり、自分好みの材料をブレンド、調合して表現をすることが出来ます。工業化の波の中、経済性や効率性が優先される社会の中で、我々設計者も本当の自由を失っています。そんな中で、左官のもつ手仕事による多様性やその奥深さは、私たちが自由を取り戻すための一つの手段を提示してくれているようでした。

b0186729_15362584.jpg


富沢建材には、全国の左官名人の手によるサンプルも多く展示されていて、左官体験や職人さんのお話のあとに見ると、その素晴らしさがより一層伝わってくるものでした。

b0186729_15211046.jpg

b0186729_15381670.jpg


皆さん、今回はお疲れ様でした。
次回の見学もよろしくお願いします。

(有)宮野人至建築設計事務所  宮野人至
[PR]
by iezukuri-school | 2013-11-17 15:38 | Comments(0)

2年生「木材」

「家づくり学校」の2年生「木材」がテーマでした。

今回の引率講師は古川さん
早朝、新宿からバスで秩父方面へ向かいました。
連日の忘年会でしょうか、皆さん眠そうです。

最初は、森の中に入って、樵(きこり)の上林さんの話を聞きました。
チェーンソーを使って、ササッと1本、木を切ってくれました。
b0061387_1123313.jpg

多分、ササッとやり過ぎて簡単そうでしたが、私が以前、別の機会で見た時は、
数人で時間を掛けて大変そうに切っていました、、、、。多分相当な技術なんですよ、きっと。
b0061387_11233358.jpg

上林さんの凄いところは、とにかく1人で作業することにこだわっているそうで、
切ることから運び出しまで、自分ひとりで作業するそうです。
b0061387_11241181.jpg

切断面は、水分を含んでいて、ジワッとします。
b0061387_1125233.jpg

その場で、これまたササッと、輪切りにしたり、角に落としてくれました。
木のこと好きなんだな、、、、と思う話をたくさん聞くことができました。

次に訪れたのは金子製材さん。
JASのマークを印字できる、数少ない認定工場なのだそうです。
b0061387_11273165.jpg

含水率、ヤング係数など、なかなかハードルの高いことを実践しています。
機械を使って、測定している様子を見学することができました。
b0061387_11301065.jpg

それでも、木の特性により、場所毎に含水率は異なるそうで、、、見方、チェックの仕方などを教えていただきました。
社長自ら語っていただきましたが、、、、やっぱり木のことが好きなようで、、、。

そして次は飯能へ向かいます。岡部材木店さんです。
b0061387_11333861.jpg

私も杉やサワラで、何度かお世話になったことがあります。
かつては、量産品を扱っていたようですが、最近は個性を出した木を扱っているそうです。
b0061387_11353429.jpg

人工乾燥だけでなく、自然乾燥も行っていて、丁寧な仕事をされている印象です。
杉、松、サワラ、栗、それと難しい名前のお宝レベルの木を見せていただきました。
ご主人に「この木はなんだか分かる?」「こっちは分かるでしょ?」なんて、問いかけられても、、、、、。
分かりません、、、、。
b0061387_1139012.jpg

最後はピザパーティを用意してくださいました。
寒い中でアツアツのピザは美味しかった。

とにかく、登場いただいたお三方とも、木が大好きなようで、たくさん語っていただきました。
本当はもっと、時間があればなあ、という感じでした。ありがとうございました。

新宿に向かうバスは、、ええ、みなさん爆睡のようでした。
お疲れさまでした。

BUILTLOGIC・石黒隆康
[PR]
by iezukuri-school | 2012-12-17 11:55 | Comments(0)

3年生第6回「工法から考える」

家づくり学校第4期3年生の第6回講義「工法から考える」が11月18日(日)に行われました。

前回の藤原先生の講義を経て、学生が考えてきた「工法」についての課題の講評が行われました。
場所は家づくりの会事務局です。

b0186729_20525584.jpg


演習課題の内容は、前回の講義を踏まえて、木質系の素材を主原料として、自分なりの発想で考えた構法または工法で構成した空間の提案をすることでした。

学生は平面図、断面図、矩計図、スケッチや納まり詳細図等を作成してきて発表を行いました。アイデアには、伝統構法の民家型軸組をモデルにした「土台を使わない通し柱工法」、小径の材による「六角形ユニットによる工法」、家型をイメージした「門型フレームを展開した工法」や、自給自足をテーマにした自然に負荷を与えない「工事方法の提案」など多岐にわたるものがありました。

そして、その実現性や社会的な意義などについて、藤原先生からの鋭い指摘を頂きました。

一人のモノづくりの人間として、さまざまな社会状況や制約の中で、自分の立ち位置をどう考えるのか。この問いに対して、既存のシステムだけでは他者との差別化は難しいと感じ、独自の工法や構法を組み立てて実践してきた藤原先生のお話は、自らの構想を具体的実践へと移すことへの方法論を学ぶことが出来た貴重なものとなりました。

(有)宮野人至建築設計事務所  宮野人至
[PR]
by iezukuri-school | 2012-11-18 20:50 | Comments(0)


NPO法人・家づくりの会が運営する「家づくり学校」の専用ブログです


by iezukuri-school

プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

外部リンク

検索

カテゴリ

全体
お知らせ
1年の授業風景
2年の授業風景
3年の授業風景
4年の授業風景
特別構造ゼミの授業風景
イベント
報告
未分類

以前の記事

2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
more...

最新のコメント

第一期、第二期では、八戸..
by iezukuri-school at 17:00
寒い中現場公開に来ていた..
by 藤原昭夫 at 10:43
藤原さんには、新年早々、..
by 小疇友子 at 10:37
先日の「構造」は面白かっ..
by 泉幸甫 at 15:25
田中Nです。 田中 康..
by nt-lab at 09:06

記事ランキング

ブログジャンル

スクール・セミナー
建築・プロダクト

画像一覧