カテゴリ:特別構造ゼミの授業風景( 6 )

特別構造ゼミ 第6回目

11月4日、特別構造ゼミ第6回目の授業が行われました。
第5回までは軸組模型を作成しながら、加工の組み方・耐力壁と構面の考え方、部材断面の検討と構造計画の考え方を流れを追いながら、まずは自分で考えてみることに挑戦しながら、各自の案に対して指導して頂きました。
第6回からは構造計画を進める上での抑えるべきポイントを順を追って講義して頂くことになりました。
日本が如何に地震が多い国か理解した上で、今までの地震時にどういう被害が出たのか、地震に耐え得る建物とするためにどのように建築基準法が変わってきたのか、地盤の違いによる建物への影響等々について解説して頂きました。
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現在は住宅でも地盤調査は必須で行いますが、調査会社からの調査結果を鵜呑みにせず、意匠設計者も試験データを読み取る力を身に着けることはとても重要です。ということで、試験データの読み取り方の演習問題に取り組みました。各自考えているところを馬場先生と櫻井先生に回って頂きながら個別指導もして頂きました。地盤調査結果は敷地によって様々でケースバイケースのことが多いですが、受講生からの質問も含めて様々なケースにおいての考え方も解説して頂きました。
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木造住宅でも基礎は鉄筋コンクリート造ですし、更にその構造物を支える地盤のことも十分に理解し考えなくてはいけません。地盤調査会社や構造設計者に任せてしまいがちな部分ではありますが、意匠設計者も理解しておくに越したことはありません。山辺先生の分かりやすい解説の下でヤマベの木構造を読むと理解度が上がります。自分の思い描く空間造りのための構造理解の道は更に続きます。

工藤夕佳/mokki設計室



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by iezukuri-school | 2018-11-06 23:59 | 特別構造ゼミの授業風景 | Comments(0)

特別構造ゼミ 第5回目

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9月29日(土)、家づくり学校「特別構造ゼミ」5回目の授業がありました。

各自が考える構造の軸組模型を作り、その伏図を書き、耐力壁の計算を行い、ゾーニングごとの耐力壁の検討を行うこと。ここまでが前回までの内容。課題設定はみんな同じなのですが、その回答に多様性があることが、体験的に構造を学ぶことの面白さ。

多様性があるということは、それぞれに問題点、課題点、理解力に違いが出てきます。それに対し、山辺先生より各自二つずつくらいの部材検討の宿題を与えられていました。まずは、その発表から。その発表に対し、その妥当性や応用性、別の回答や考え方など、山辺先生が深く掘り下げていきます。

山辺先生が各自の模型を手に取りながら解説すると同時にし、山辺事務所の馬場先生が黒板に図解し、その場で桜井先生が計算式を解いていくというエキサイティングな流れで授業が進んでいきました。あっという間の4時間半、それぞれの発表と山辺先生の紐解きによって、構造設計の全体像が掴めたことと思います。

残りの授業は後3回、その3回は講義が中心となります。普通はまず講義があり、その後に演習へと進むと思うのですが、本ゼミでは先に演習をして、後に講義へと進むのがユニークなところ。その方が自身で考える力が付きますし、より実践的な力が付くことと思います。

とはいえは、このようなスタイルの授業を成立させることは難しいことかと思うのです。はじめての試みゆえ、戸惑った受講生もいるかと思いますが、それは山辺先生、馬場先生、桜井先生、泉校長の受講生の力を引き出すコミュニケーション力の高さと、受講生の高い目的意識との相互作用があって成し得ていることかと、傍にいて感じている次第です。

根來宏典/根來宏典建築研究所

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by iezukuri-school | 2018-10-02 15:46 | 特別構造ゼミの授業風景 | Comments(0)

特別構造ゼミ 第4回

特別構造ゼミ第4回講義が行われました。
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前回までは模型を中心に軸組の検討を進めてきましたが、今回は模型と合わせて壁量計算・伏図・軸組図の検討と、立体を平面に置き換え、計算によって理論的にも構造が成り立つ事の検証を行う段階へと進みました。今回も一人ずつの案に対して熱心にご指導頂きました。
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同じ建物の構造検討をしているのに全く同じ構造計画の人がいないというのが面白いところで、木構造の考え方は自由であり、柔軟な考え方ができるということでもあることを改めて感じます。それぞれ違うものの、共通して理解した方がよい部分については詳しい解説も行って頂きました。
次回は少し間が空きますのでクールダウンし、後半戦はさらなる細部の検討へと進めていきます。

今回も長時間に渡り熱い講義をしてくださった山辺先生、馬場先生、櫻井先生、どうもありがとうございました。


工藤夕佳/mokki設計室




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by iezukuri-school | 2018-07-30 16:07 | 特別構造ゼミの授業風景 | Comments(0)

特別構造ゼミ 第3回目 

6月30日(土)、家づくり学校「特別構造ゼミ」3回目の授業がありました。

1回目の「軸組模型を作ってくること!」という無茶ぶりとも言える課題に対し、2回目は各自が作ってきた模型に対してのディスカッション形式での講評。今回の宿題は前回授業を踏まえ、模型をブラッシュアップしてくること。
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前回は構造的に問題ある軸組も多かったのですが、ディスカッションの成果と本人たちの努力もあり、今回は力の流れが読み取れる軸組模型になっておりました。その進歩に驚き、山辺先生の指導にも熱が入ります。山辺先生が、ひとつひとつ丁寧に指導してくれるという贅沢さ。自分への指導だけでなく、他の人に対する指導にも前のめりになる受講生たち。

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問題の遭遇状況に合わせて、時には黒板を使い、理論的なこと、現実的なこと、木造ならではの難しさを図解で教えてくれるので、より理解しやすい。軸組に対する理解度が上がると、さらに細かな問題点が見えてきます。それに気づくこと、他の人の軸組の問題にも気づくこと、そうすることを繰り返すことによって、知らず知らずのうちに構造への理解力が深まっていくことと思います。

耐力壁の検討まで進む予定でしたが、授業のあまりの充実ぶりに、それは次回に持ち越し。熱い熱い4時間が、あっという間に過ぎてしまいました。

根來宏典/根來宏典建築研究所

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by iezukuri-school | 2018-07-05 12:15 | 特別構造ゼミの授業風景 | Comments(0)

特別構造ゼミ 第2回目

特別構造ゼミ第2回目の講義には、各自課題として出題された住宅の軸組模型を作ってくることが宿題となっていました。机に全員模型を並べ、馬場淳一先生、櫻井俊介先生(山辺構造設計事務所)と泉幸甫校長に1つ1つの模型について講評して頂きました。
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同じ平面・断面を見て軸組模型をつくったものの、同じものは一つとしてありません。設計者としてどういう空間をつくりたいのかを決めた上で、その空間を実現させるにはどのような軸組を組めばよいのか検討していきます。各自で考え方は違うので、軸組の組み方もそれぞれ違ってきます。

それぞれの考え方に基づいてつくってきた模型が構造として成り立っているのか、今回は外周面と屋根面について検討していきました。
柱と梁はどちらを勝たせた方がよいのか、屋根面を支える梁はどの方向に掛けた方がよいのか、スパンは、梁のサイズはどれくらいなら適切なのか。力はどのように伝わっていくのかをイメージしながら確認していきます。模型に印をつけながら、時には模型にハサミを入れながら、1つ1つ皆さんと確認しながらの授業となりました。
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自分の作った模型だけでなく、他の受講生の模型の解説を聞くことも大変勉強になったことと思います。次回以降も講評頂いた内容をブラッシュアップしながら、細部の検討を進めていきます。最近は2階建ての住宅でも構造設計事務所に構造設計を依頼することも多いですが、意匠設計者も構造を十分理解していれば空間をイメージする時により柔軟な発想ができるはず。柔軟な発想を手に入れるためにも次回以降もより深く学んでいくことができればと思います。

工藤夕佳/mokki設計室

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by iezukuri-school | 2018-06-04 13:13 | 特別構造ゼミの授業風景 | Comments(0)

特別構造ゼミ 第1回目

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第10期家づくり学校が始まりました。

10期という節目に当たり、今年は新たな取り組みにチャレンジしています。それが5月6日(日)に行われた『特別構造ゼミ』。本校のカリキュラムは、1年生は座学、2年生は素材や技術の探訪、3年生は幅広い知見を広げる演習、4年生はスタジオ制となっているのですが、構造設計に関する実務能力を培うためには、より専門的かつ時間を割く必要があるように思われたのです。学年やOBに関係なく受けることが出来る特別なゼミ。

体験的に構造を学ぶという主旨のもと、まずは泉校長よりその目的と課題を説明。本ゼミは全8回。概論(システム論)だけでなく、与えられた住宅の軸組を各自が考え、その軸組模型を作成し、それを基に実践的な指導を受ける内容です。

泉校長は「軸を組み立てる」という言葉を使われるのですが、この課題は意匠設計者の立場から考えたものであり「答えはひとつでない」と言います。その解決方法に多様な個性が生まれ、そこに構造設計の楽しさがあるのだと思いました。

このやっかいなゼミを引き受けて下さったのが山辺豊彦先生と馬場淳一先生(山辺構造設計事務所)。より実務的な構造設計を、山辺先生たちより、手取り足取りの個別指導を受けることができる贅沢さ。山辺先生も「こんな授業は初めて!」という挑戦的な内容なのです。
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大型連休中にもかかわらず、8回に渡る授業回数にもかかわらず、先生も受講生もその負担は大変なはずですが、山辺先生自身も毎回の授業が楽しみとのこと。

教科書は、もちろん『ヤマベの木構造』。木造住宅の構造設計バイブルにもなっている書籍ですね。これ一冊でわかる!という内容なのですが、やはり肉声だと頭への入り方が違います。もちろん肉声だけで知ったつもりになるのではなく、予習や復習といった意味でも教科書は必須です。書籍については、コチラ≫

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本ゼミにおいて、梁のサイズを導き出したり、鉛直・垂直荷重、建物の重心・剛心・偏心、構面計画、耐風対応、地盤との関係等々について理解を深めていくわけですが、実務設計における実力を高めるためには、こういった教科書を手元に置き、実務に則する中で、自身を磨き続ける必要があります。本ゼミはそのキッカケを掴む場であり、体験的に学ぶというのは、新たな自分を発見する機会になろうかと感じました。

大学等での授業や、建築士の試験で、誰しも構造の勉強をしている訳ですが、それらは実務に活かされていないように思われます。ちなみに私は力学の授業が苦手でした、、、それらは実空間との相関が見えない数式の羅列であったり、試験のための勉強という感覚があったため、興味の対象にならなかったのです(いい訳ですね)。

山辺先生は「力の流れを読む」という言葉を何度も使います。これが全ての基本とのこと。その意味を知った上だと苦手な力学のお話も、自然と頭に入ってくるのです。もちろん山辺先生の温和な話し方と、豊かな経験あってのことだと思いますが。

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新入生となる1年生の授業は、5月27日から始まります。定員までまだ空きがあるようです。入学希望者は、コチラ≫

根來宏典/根來宏典建築研究所

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by iezukuri-school | 2018-05-07 22:10 | 特別構造ゼミの授業風景 | Comments(0)


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